Olqtyのブログ

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微分方程式を解く。直接積分形編

どうも、Olqtyです!

今回から、「微分方程式を解く」というブログを書いていきたいと思います。

さて、記念すべき第一回では直接積分形の常微分方程式を解いていきましょう!

  • 対象  大学生
  • レベル ★☆☆☆☆

直接積分形とは?

それは、以下のようなものです。


直接積分

\displaystyle \frac{dy}{dx}=f(x)微分方程式を、直接積分形と呼ぶ。

解き方は簡単で、f(x)積分するだけです。

詳しく解説するまでもないので、早速問題を解いてみましょう!

問題を解こう

問題は2問用意しました。これを解いて、直接積分形の微分方程式をマスターしましょう!

問題1


\displaystyle\frac{dy}{dx}=\frac{3x}{2+x^2} の一般解を求めよ。

では、右辺の分数を積分して解を求めていきましょう。

\displaystyle\begin{align}
y&=\int\frac{3x}{2+x^2}dx\\
&=\frac{3}{2}\int\frac{2x}{2+x^2}dx\\
&=\frac{3}{2}\log{|2+x^2|}+C\ (Cは任意定数)
\end{align}

ここで、2+x^2>0より、絶対値記号は外せるので、

\displaystyle y=\frac{3}{2}\log{(2+x^2)}+C

が一般解となって、答えです。

非常に簡単ですね。この調子で2問目に突入しましょう!!

問題2


\displaystyle\frac{dy}{dx}=\frac{2x^2+3}{x^2-5} の一般解を求めよ。

これも前問と同様にして、右辺の分数を積分して解を求めていきましょう!

\displaystyle\begin{align}
y&=\int\frac{2x^2+3}{x^2+5}dx\\
&=\int\frac{2(x^2+5)-7}{x^2+5}dx\\
&=2\int dx-\int\frac{7}{x^2+5}dx\tag{1}\\
\end{align}

左側の不定積分は超簡単ですね。

\displaystyle 2\int dx=2x\tag{2}

右側の積分は難しいですね。

そんなときは、以下の積分公式を使いましょう!


\displaystyle \int \frac{1}{a^2+x^2}dx=\frac{1}{a}\tan^{-1}\frac{x}{a}+C\ (Cは任意定数)

よって、右側の積分は、


\displaystyle\begin{align}-\int\frac{7}{x^2+5}dx&=-7\int\frac{1}{(\sqrt{5})^2+x^2}dx\\
&=-7×\frac{1}{\sqrt{5}}\tan^{-1}\frac{x}{\sqrt{5}}+C\ (Cは任意定数)\\
&=-\frac{7\sqrt{5}}{5}\tan^{-1}\frac{\sqrt{5}x}{5}+C\tag{3}
\end{align}

(2)、(3)を(1)に代入して、

\displaystyle y=2x-\frac{7\sqrt{5}}{5}\tan^{-1}\frac{\sqrt{5}x}{5}+C

これが一般解であり、答えとなります。

まとめ

直接積分形の微分方程式は、右辺を積分するだけでよいと言うことを実感していただけたでしょうか。

この計算を自分一人の力で行い、人に説明できるようになればあなたの数学力は大きく伸びているはずです。

この記事を何度も読んで直接積分形の微分方程式をマスターしましょう!

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